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☆閑談とちょっと気になる新言霊の部屋☆ 閑33 [趣味・カルチャー]

  「ご馳走様」   

親しくお付き合いしているお宅へお招き頂いた上に、美味しい手料理などで接待して下さったりした時など、「ごちそうさまでした」とお礼を言うのは当たり前の挨拶でしたが、たまたま「五右衛門風呂を作ったので、使ってみてくれない?」などと誘われた時などは、思わず遠慮しながらも初使いをさせて頂いたことがありましたが、この時お風呂へ入った後で、何といってお礼を言うべきなのだろうかと戸惑ってしまったことありました。私は「いいお湯でした」と、当たり前の挨拶をしましたが、その日一緒に行った友人は、私の後で出てくると、実に落ち着いた口調で、「ごちそうさまでした」と挨拶したのです。

私は思わず「あれ?」と怪訝な表情になりましたが、それから暫く戸惑ったままだったことがありました。しかし調べて見ると、「馳走」というのは、本来「走りまわる」とか「駆け巡る」という意味で、食事を作るためにそのお宅の奥様が、材料集めをしたり、煮たり、焼いたり、かなり体を動かすことになることから、そんなことを推察して「ご苦労様です」というようなことを伝える意味があったのでしよう。確かに貰い風呂をした時などは、火を付けたり、その面倒を見たり焚き木を集めたりで大変でしたねという意味を含めて、「ごちそうさま」というになったのではないでしょうか。

しかし昨今は、すべてスイッチ一つですんでしまうようなことばかりです。そんなことを考えると、現代ではお風呂に「ご馳走様でした」などという挨拶は、一寸不釣り合いになったような気がいたしますね。


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